- Jan 15, 2021
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ハットストレッチャー
以前の職場では映画や舞台設定に合わせた時代ものの洋服を扱う仕事が多く その中でよくお世話になった 恵比寿の、イギリスの昔の紳士服を扱うヴィンテージショップがあった。 オーナーがイギリスから直接買い付けてきた1900年代初頭からの...
- Jan 8, 2021
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Vogue Italia
20代の頃、東横線沿線に住んでいた頃歩いていける駅前に古本屋があった。 漫画、小説、ゲーム、あらゆるものが雑多にうず高く積まれる中、 一際洋雑誌やデザイン書、美術館の図録が多かったように記憶している。 多分、周囲にその本を仕事で使う人々が住んでいて、...
- Dec 25, 2020
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コスチュームジュエリーのブローチ
スカーフやブローチ、手袋に帽子。 装いの仕上げとして当たり前だったアイテムは 服がカジュアルになり簡素化していく中で 次第に省かれてきた。 上手に身につければそれだけおしゃれが際立つが 中でもブローチはきちんと胸元にとめると 急にあらたまって野暮ったくなってしまうし、...
- Dec 18, 2020
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菊一文字の和鋏
「手先が器用だ」「器用でない」という形容詞が会話の中でよく使われる。 器用かどうかでいったら私など不器用も甚だしく、 なぜ自分がこうして手を使う仕事をしているのかある人々から見たら失笑ものであろう。 だが言い切ると、ただなぜか続けていられるからである。...
- Dec 11, 2020
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オハイオのディオール
とうもろこし畑の中にポツンとあるような アメリカ、オハイオ州北部の田舎町に交換留学したことは以前も書いた。 登校初日、制服がなく私服で通えることが嬉しくて 思い切りおしゃれをしていった。 SCAPAのはっきりした黒X白ボーダーのぴったりしたボートネックシャツに、...
- Dec 4, 2020
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still green
現在は生業として帽子をデザインし販売しているが、 最初に就職したのは出版社の広告部門。 入って数年目で女性向けの一般誌の創刊に携わることになった。 創刊発表会のためにグラフィックデザイナーを探して雑誌をくるうちに、 削ぎ落とされた中にどこか柔らかさのある作品群に目がとまり、...
- Nov 27, 2020
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ボローニャの天使
オーストラリアに移住する前、ヨーロッパへの、 中でもイタリアへの移住を夫と真剣に考えていた。 イタリアの文化、デザイン、そして食に惹かれて度々その地に旅行していたが 数日の滞在では飽き足らず、その街で暮らしたい。そんな想いを募らせていた。...
- Nov 20, 2020
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60年代プリントのボレロとコート
電話回線を通じたインターネットができた時 最初にしたことは アメリカからヴィンテージの服をインポートすることだった。 レオパードファーの襟がついたウールのダブルジャケットとワンピースのセットアップ、 細かなパールの飾りが全面についたニットワンピース、...
- Nov 13, 2020
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輸出品のティーカップ
骨董市を巡るのが好きだ。 かつて自分の時間とお金がふんだんにあった頃は、 週末に朝一番の新幹線にのって京都の東寺や天満宮で開催される骨董市を訪れ、 街をぶらぶら散策して写真を撮り、日帰りで帰ってきたものだ。 東京にも世田谷のボロ市、中野薬師寺の骨董市や、花園神社の骨董市があ...
- Nov 6, 2020
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いずれ手放すものたち「三粒のダイヤモンド」
パーソナルなことを文章にしたいと思った。どうしたら伝わるだろう、そのことを考えていて、 自分を構成する要素である「もの」の話を積み重ねていけば、何か伝わるだろうか。 何より私は「もの」を作っている。 自分が作ったもの、主には今は帽子だが、それがどのようにその人とともに時間を...